好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。


***



「なんだよ桐谷、話って」

「もう金の請求か?」



放課後になって、俺は例のゲームをやったメンバー3人を集めた。



舞のことで頭がいっぱいだったが、まずはこっちを片付けないといけない。




「金はいらない」

「は?」


俺が一発目そう言えば、意味がわからないとでも言いたげに3人は顔をしかめた。




「俺、あいつに本気なんだ。お前らが最初のターゲットにするって言うから咄嗟に立候補したけど、舞との付き合いをゲームで終わらせるつもりはない」



こんなことこいつらに言うなんて、正直すげー恥ずかしいけど。


でも、舞のためなら俺は恥ずかしくても頑張らないといけない。



こんなんで舞を傷つけたことがチャラになるとは思ってないけど、せめてこれくらいはちゃんとしないと。


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