好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
「早速食うのかよ」
「え?もちろん」
部屋に入った舞は、ベッドを背もたれにしてちょこんと座り込むと、さっき買ったアイスのふたを開ける。
「大志も食べる?」
「んー。じゃあ一口」
舞の隣へと腰を下ろせば、当たり前のように使ってたスプーンを受け取って一口だけバニラアイスを貰った。
「…チョコの方が美味い」
「もう、分かってないなぁ」
バニラよりチョコ派な俺から言わせれば、断然アイスならチョコ味。
それでも舞の1番はバニラ味らしくて、舞は美味しそうにアイスを食べていた。