イジワル男子の甘い声





ノアが車を止めたのは、少し山を登った静かな場所。


人気(ひとけ)は少なくて、空気が美味しい。振り向くと、古民家のような建物が一件立っていた。


「ここ、俺の隠れ家なの」


ノアは、行こうと言って私の肩にポンっと触れた。


いちいちボディタッチが多いのは、さすが外国の血が入っているなと思う。



カランコロン



「いらっしゃいま────お、ノアくん」


「こんにちは、石坂さん」


オーナーらしき人に挨拶をしたノアは、ここの常連らしい。


隠れ家、なんて言ってるくらいだから、こういう静かなところで、日頃の疲れを癒しているのかな。


顔はがっつり外国人だから、こういう日本ならではの雰囲気のカフェに来るなんて意外だ。

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