イジワル男子の甘い声
「珍しいね、女の子連れて来るなんて」
石坂さんというその人は、私を見て「こんにちは」と挨拶してくれた。
私も、ペコッと挨拶する。
店内をぐるっと見渡すと、お客さんは3人。
本を読んでる人と、年配の夫婦の1組だ。
「好きな子にはすぐお気に入りの場所教えたい主義なんだ〜。あ、いつもの席空いてる?」
うっ、好きな子って…。言い方。
まぁ、ノアのことだから、異性として好きの意味じゃないことくらいわかっている。
「そうかいそうかい。あぁ、自由に座って。いつものでいい?」
「うん。あ、この子には抹茶パフェね。双葉ちゃん抹茶大丈夫?」
「あ、はい。好きです」
ノアは「よかった。ここのうまいんだよ」と言って、席へ向かった。
1番奥の個室で、大きな窓からは外の景色がよく見えて、綺麗。
こんなところがあるなんて知らなかった。
うちからそんなに遠いわけでもないし。