イジワル男子の甘い声
バスから降りると、この街で一番大きいショッピングモールに着く。
「ここでやってるの?」
「そーらしい」
『らしい』って我ながらなんだよと思う。
今日までずっと、何度もモールのサイトを確認しては、ルートを確認したりしてたくせに。
頭の中ではもう何度もシュミレーションしてんじゃん。
中に入ると、休日とイベントの両方が重なってるのもあって人が多い。
まだ、午前中なだけマシだ。
再び彼女の手を取って、先に見てるエスカレーターに向かって歩く。
「迷子になるなよ」
「そ、そこまで子供じゃない!」
「チビじゃん」
「いや、初めて言われたし。柏場くんが他の子より大きいだけでしょ」
「普通」
「普通じゃないよ。ノア見たくモデルさんみたいだよ」