イジワル男子の甘い声
確かにこいつは他の女子より少し背は高い方かもしれないけど、俺にとっちゃ同じチビだ。
だけど、ノアの名前を出してきたのは許せない。俺は、立ち止まって彼女に顔を近づける。おでことおでこがくっつきそうになるくらい。
「ちょ、か、柏場くん…あの、」
案の定、双葉はびっくりして口をパクパクさせている。
人混みで話し声もよく聞こえないから、こうするしかなかった。
絶対に覚えて欲しいから。
「今度、あいつの名前呼べばその口縫う」
「ひぃっ、!縫うって…」
「分かった?」
「うっ、」
「返事」
「は、はい…」
「ん、」
少し肩を丸くして小さくなって返事する彼女の声を聞いて、やっと解放してあげる。