イジワル男子の甘い声


「聞いちゃって…前に柏場くんが酔って寝ちゃった時…『ミズキ、ごめん』って言ってるの。もしかして…柏場くんの大切な人なんじゃないかって。その人のことずっと気になってて…だから…」


嫉妬してる、なんて。
そこまでは恥ずかしくて流石に言えない。


自分が、柏場くんの夢に出てくることも、柏場くんの寝言に呼ばれることもあるのか、自信がない。


そこまで柏場くんにとって大きな存在になれるのかなって…。


「ノ、えっと、だから不安になって柏場くんと同じ事務所のハーフモデルさんに相談したんだけど、そんな女の人は知らないって言われて…」


ノアって名前を言うな、って言われたのを思い出して濁しながら説明する。


「……」


黙ったままの柏場に不安になる。
やっぱり…私はミズキさんに勝てないかもしれない。


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