イジワル男子の甘い声





「なにこれ…」


「あ、おはよう柏場くん」


テーブルにお味噌汁を置いた時、ちょっと声が聞こえたので振り返って挨拶をする。


「あぁ」


『おはよう』とは言わないあたり、柏場だ。


「あ、うちで作ったのタッパーに詰めて持ってきただけだから。あ、鍋温めるためにコンロだけ借りたけど…」


ちゃんとお礼を、と思って、お風呂から出たあとにうちで朝ご飯を作って柏場宅に持ってきたのだ。


「ほら…柏場くん、朝もちゃんと食べてないみたいだし良かったら…昨日のお礼も含めて」


「うちって…」


「えっ、ああ、パパ帰ってきてたみたいで!無事お家に入ることができやした!」


「ふーん」


柏場の顔はなんだか不満そう。


家に帰れるようになったならもう来るな、なんて今にも言い出しそうだ。


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