イジワル男子の甘い声
「…ごめんなさい」
「なにが」
「あ、いや、勝手なことして。昨日から大変お世話になったのに、またこうしてお邪魔しちゃって…」
「……」
柏場は黙って私を見つめる。
なんだなんだ〜怖いぞ。悪口を言われるのも嫌だけど、黙っていられるのもすごく嫌だ。
「それやめれば」
「え?」
やっと口を開いた柏場にポカンとする。
「すぐ謝るの、やめれば」
「あ、あぁ…」
「食べていいの?これ」
「へっ。あ、うん!柏場くんへ作ったものだし!どうぞ!」
私がそういうと、柏場はお箸を持ってから、置いたばかりの味噌汁の入ったお椀を持って静かにすすった。
なんか意外なことを言われたからびっくりした。
『すぐ、謝るのやめれば』
意識してなかったからわからなかったけど。
っていうか、迷惑をかけてるって気持ちからだけど、謝らなくていいって言われて少しホッとした。