イジワル男子の甘い声
「はぁ」
パパに作った夕飯を冷蔵庫に片付けて、前の家の倍はある自分の部屋に入ってから軽くため息をつく。
なんだろうな。
ママがいたら、一人っ子じゃなかったら、こんなに寂しい思いなんてしなかったのかな。
パパが私のために頑張ってくれていることだってわかっているけど…。
────ピコン
机に置いていた私のスマホが音を鳴らした。
『双葉、sakuの生配信、聞いてる?』
ロック画面の通知を見ると、友達とのグループトークのメッセージが表示されていた。
あ、そうだ。
今日はsakuの生配信の日!
『完全に忘れてた!今きく!』
慌てて返事を打ってから、私は急いで携帯を操作して、sakuの生配信ページへと急ぐ。