キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
スマホの音量を上げ、耳を澄ませるあたし達。


微かに、女性の声が聞こえてきた気がした。


「なに言ってるのか聞き取れないな」


寛太はそう言い、音量を最大まで上げて再び再生ボタンを押した。


すると……。


今度は女性の歌声がハッキリと聞こえ始めたのだ。


それは動画の最初から最後まで、しっかりと歌い込まれている。


「メモをとるから、もう1度再生して!」


沙良が鞄からノートとペンを取り出してそう言った。


「あぁ」


寛太が頷き、また再生する。


砂嵐のノイズに混ざり、確かに聞こえて来る歌声。
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