赤髪の彼
「友達がね、同じクラスみたいなんだけどすっごい振られ方したみたいで」


「…友達?」


「うん。同じ中学の。でもさ、その人すっごい思わせぶりなことしてたんだよ!?」



中学からの親友の陽菜(ハルナ)が入学してからずっと思いを寄せていた逢坂海里くんに告白したのは昨日。


〝そういうつもりなかったし、がっかり〟
って振られたんだって。

がっかりって何!?って話でしよ。


「ふーん。陽菜か」


「え!?」



彼の言葉にそういえば陽菜の高校の制服だと気づく。



「それでお前は逢坂海里のことが嫌いなの?」


「そんな思わせぶりな人嫌だよ」


「ふーん。悪いヤツではないと思うけど?」



ヤンキーくんは意外にちゃんと話せる奴だったみたいで。
でも、目つきが悪いからあたしはたまにビクッとしてしまうけど。



「逢坂海里のこと知ってるの?」


「そうだね。親友かな」


「へ!?」



逢坂海里の親友だったという事実にビックリ。
あたしはあった事がないけど、逢坂海里もヤンキーなのだろうか。

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