星空を見上げて

2人になったので早速口を開いた

「日下部さん」

「何?」

「私のこと教えてくれませんか?」

「え?」

「家族や友人、仕事や住んでいる所など
日下部さんが知っていることでいいんです」

私がじっと日下部さんを見つめていると
ふうっとため息をついて話しだした


「澤渡葵、1992年12月20日生まれの24歳
生まれも育ちも横浜、ご両親と葵の3人家族だったけど
葵が高校1年のときご両親は交通事故で2人とも亡くなった

その後は高校を卒業するまで鎌倉に住む伯父さんの元で過ごし
卒業と同時に東京にやってきた

俺は君も知ってのとおり新城建設で働いていて
行きつけのコーヒーショップで働いていた葵と知り合った
のちに付き合うことになったが仕事が忙しく、中々会えないでいたので
葵の休みに併せて休暇をとって2人で旅行しようと計画したんだ」

「それって」

「そうそれが今回の北海道だった」

だけどその北海道で私は事故にあってしまった

「酷く後悔したよ、葵のいうとおりキャンセルしていたらって」

でもキャンセルしていたら圭介さんとは出会っていなかった
複雑な気持ちで話を聞いていると

「俺達やり直さないか?」

「やり直す?」

「別れたわけじゃないからやり直すっていう言い方はおかしいけど
俺は今も葵が好きだ
記憶がないならイチからまた関係を築いていけばいいし
それまでの葵を知っているから少しづつ教えていく
俺は以前のようにまた葵と一緒にいたい」

”一緒”

私が一緒に居たいのは・・私が目を伏せると

「返事は今すぐでなくてもいい、よく考えてみて」


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