星空を見上げて

涼くんの姿が見えなくなってもその場に立ちつくしていると
カバンに入れているケータイが鳴っているのに気がつき
はっと我にかえった、電話の相手は圭介さんだ

「もしもし圭介さん?」

『ああ話は終わったのか?』

まるで傍で見ていたようなタイミングのよさだ

「はいこれから帰ります」

『迎えにいく』

「大丈夫ですよ1人で帰れます」

『俺が迎えに行きたいんだ』

私が場所をいうと今すぐ行くから店の中にいるように言われた
再びお店に入るとお店の人はちょっと驚いていた

そういえば圭介さん夕食は食べたのかな?
私もコーヒーだけだしお腹空いてきた
そう思い、何も頼まずに圭介さんが来るのを待った


しばらくすると圭介さんがお店に入ってきた
すぐに私を見つけるとこっちに歩いてきて私の前に座った

「待たせたな」

「いえ大丈夫ですよ、ところで圭介さんお腹空いてませんか?」

「昼食べたきりで結構空いている、これからどこか食べに行こう」

「ここで食べませんか?」

「ここで?」

「はい、ここのハンバーグ美味しいらしいんですよ」
と席についた圭介さんにメニューを見せた

「カレーライスもあります」

「カレー・・」圭介さんはメニューに載っているカレーの写真をじっと見ていた

くすくすと笑いがもれる

私はアボカドハンバーグ、彼はチキンカレーそしてサラダをオーダーした


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