年下彼氏と甘い恋
結果は分かっていた。
素早い突きで冷静に、そして正確に相手をダウンさせる陽太。
そして、伸びた男性からナイフと鞄を素早く取り上げた。
「あんまり俺たちをナメないほうがいいよ?
里佳子と俺、最強だからさ」
そう言って警察に電話をかける陽太に、
「なにが最強だよ」
なんてぼやくことしか出来なかった。
人生経験が長いだけで、外見でも恋愛経験でも陽太に勝てない。
おまけに空手でも勝てないなんて。
悔しいが、正直痺れた。
久しぶりに見た陽太の戦う姿は、やっぱりかっこよかった。
なんて思って、慌てて首を振る。
私、なに考えているんだろう。
どうしてこうも、陽太のことで頭がいっぱいなのだろう。