꧁彼方にいる。彼に逢いたい꧂
「良かった…その話なら彼の事は…」

「……ん?彼って?倉知彼氏いたのか?」
あーもー、うっかり口が滑ってしまって…

「あー、違います!彼氏なんて居ないし
作る気無いですから。」

露骨に慌てて否定したら、帰って怪しまれるに
決まってるのに

必死になってしまったと言うか、秘密を知られたくない気持ちが先走って。

「あーもーいいから倉知落ち着け、少し我慢しろよ……落ち着かせるだけだからな。」

パッと腕を掴まれて、引き寄せられた私は
有坂さんの腕の中にすっぽりとハマって
しまって
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