極上スイートオフィス 御曹司の独占愛

「わかってるよ。邪魔はしないけど朝比奈さんの本音は聞きたい。それはお前もだろ」


伊崎は何を考えているのやら、嫌な予感が仄かに漂うのだけど。
ちょうど膝に乗せた携帯がメッセージの着信を知らせて点滅した。


「それは聞きたいけど……朝比奈さん、もうすぐ着くって。今メッセージ入った」


朝比奈さんと倉野さんがここで待ち合わせることは、私は朝比奈さんから、伊崎は倉野さんから聞いていた。


もっとも倉野さんは、伊崎は今回は断ったそうだし、まさか私達がラウンジで待機しているなんて思いもよらないだろう。


そして、朝比奈さんには伊崎から聞いたことをメッセージで簡単にだが伝えてあった。


「おお……来たわ。こっち歩いてくる」


伊崎の視線がエントランスの方へ逸れて、声が上擦った。
表情が若干青ざめている辺り、さすがにびびっているのが目に見えてわかる。


私も伊崎の視線を追えば、こちらに歩いてくる長身が柔らかく微笑みながら私達を見ていた。

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