極上スイートオフィス 御曹司の独占愛


『僕好みの人材』


帰路で店長の言葉が何気にふと浮かんで、次に浮かんだのは倉庫でガニ股で力仕事をこなす、細いながらも逞しい後ろ姿だった。


あの、ちまっとした、大学出たての女の子が。
縁の下の力持ちタイプで、仕事の仕方が僕に似ているという。


周囲を見てすぐに動けるというのは確かに、マネージャー業には向いているかもしれないが。


その時、すぐにはピンとは来なかったが、初めて興味が湧いたのだ。


彼女に、というわけじゃない。
僕はこれまで、自分のエリアの業績を上げていくことを重要視していたし他のエリアはいわばライバルなわけで、他の人材の育成などに興味はなかった。


だが、いずれは僕も今の枠を外れて上に行くつもりでいる。
ならばふと、自分の後に続く人材を育ててみてもいいような気がしたのだ。


それがあの子かという意識はまだなかった。
しかし、その後、何かと東武に足が向かうことが多くなった。


僕好み以前に、あのままではやはり放ってはおけないだろう。

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