極上スイートオフィス 御曹司の独占愛
朝比奈さんはその後、受付の女性にがっつりターゲットにロックオンされていた。
本来ならうちの歓迎会には無関係なはずの、受付嬢のひとりである。
他の受付嬢は戦線離脱し、幹事の思惑通り他の男性エリアマネージャーに矛先を変えていた。
そんな状況だったので、お酌にいかなくてはなんて義務的な雰囲気はあやふやになり、私は伊崎や席の近いマネージャーと話しながら結構、飲んだ。
後少しでお開きだろうかと言う頃、伊崎がトイレに席を立った時だ。
「お疲れさま。随分飲んでるね」
さっきまで伊崎が居た真横で、あり得ない声を聞いてばっと顔をあげれば、そこには既に朝比奈さんが腰を下ろしていた。
「あ、朝比奈さん……」
「やっと抜けられた。参るね、ああいうの」
そのセリフを聞いて元々朝比奈さんのいた席の辺りを見れば、先ほど真横を陣取って動かなかった女性社員が、酔いつぶれて壁に凭れて項垂れていた。
そうだった、この人飲ませ上手のザルだった。
かといって、あんなに酔いつぶれるまで飲ませるようなことはしない人だったはずだ。
「酔い潰したんですか」
さっきの状況を見ていれば、大方の想像はつく。
酔いたいと甘えて、お酒の力で良い雰囲気に持ち込もうとしたのだろうけど、朝比奈さんは簡単には酔わない。
「人聞きが悪いね。酔いたい気分だというから口当たりのいいのを勧めただけだよ。悪いけど後は幹事に任せるよ」
平然とそう言って、微笑む。
その笑顔が、私にはわざと酔わせたと言ってるようにしか聞こえなかった。
やっぱり以前との朝比奈さんの違いに私は眉を寄せる。
「……朝比奈さん、ちょっと言い方、冷たくないですか」
「必要のないところにまで優しくするのはやめたんだ」
本来ならうちの歓迎会には無関係なはずの、受付嬢のひとりである。
他の受付嬢は戦線離脱し、幹事の思惑通り他の男性エリアマネージャーに矛先を変えていた。
そんな状況だったので、お酌にいかなくてはなんて義務的な雰囲気はあやふやになり、私は伊崎や席の近いマネージャーと話しながら結構、飲んだ。
後少しでお開きだろうかと言う頃、伊崎がトイレに席を立った時だ。
「お疲れさま。随分飲んでるね」
さっきまで伊崎が居た真横で、あり得ない声を聞いてばっと顔をあげれば、そこには既に朝比奈さんが腰を下ろしていた。
「あ、朝比奈さん……」
「やっと抜けられた。参るね、ああいうの」
そのセリフを聞いて元々朝比奈さんのいた席の辺りを見れば、先ほど真横を陣取って動かなかった女性社員が、酔いつぶれて壁に凭れて項垂れていた。
そうだった、この人飲ませ上手のザルだった。
かといって、あんなに酔いつぶれるまで飲ませるようなことはしない人だったはずだ。
「酔い潰したんですか」
さっきの状況を見ていれば、大方の想像はつく。
酔いたいと甘えて、お酒の力で良い雰囲気に持ち込もうとしたのだろうけど、朝比奈さんは簡単には酔わない。
「人聞きが悪いね。酔いたい気分だというから口当たりのいいのを勧めただけだよ。悪いけど後は幹事に任せるよ」
平然とそう言って、微笑む。
その笑顔が、私にはわざと酔わせたと言ってるようにしか聞こえなかった。
やっぱり以前との朝比奈さんの違いに私は眉を寄せる。
「……朝比奈さん、ちょっと言い方、冷たくないですか」
「必要のないところにまで優しくするのはやめたんだ」