素直じゃないね
ずるずるとその場にしゃがみこんで、ぼーっと遠くを見つめるように視線を向けた。
空っぽになってしまいたい。
もうなにも考えたくない。
そんな時ほど思い出してまうのはどうして?
すごく、すごく好きなんだなって認めろってこと?
「もうー……」
抱え込んだ膝に顔を埋めて、小さく丸まった。
永瀬くんが呼ばれたわけはきっと告白だろうな。
鞄は持って行ってないみたいだし、また教室に戻ってくると思う。
その時に会う永瀬くんはもう、誰かのものだ。
彼女ができてしまった今まで通りってわけにはいかなくなる。