素直じゃないね
「大丈夫。莉里はもっといい人と出会えるよ」
もう、出会ってるよ。
好きな人。
好き、なんだけど……。
その先を思うと怖くて目を瞑ってしまう。
見ないフリをしてしまう。
この友達の関係で我慢できるって言い聞かせてしまう。
だって
永瀬くんには好きな子がいるから。
「りーり? さっきは笑ってたのに、どんどん顔暗くなってるよ」
「そんなこと……ないよ」
永瀬くんに片手で頬をむぎゅっとされて、視線だけ上に動かす。
こうやって触れてくることを嫌じゃないと思う反面、寂しさもある。
どんどん永瀬くんの恋愛対象から遠ざかっていってるんだなあって。