社会更生ディスカッション
腕につけられた時計をみると、もうすでに20分が経過していた。
かなりのロスだ。
急がなくては……。
32番と書かれた部屋の前に行き、ノックする。
すると中から出て来たのはうさんくさい笑顔を浮かべる彼だった。
「やあ、浅井くん」
「藤崎……あのさ、実は頼みがあるんだ」
藤崎斗真。
どんでん返しのディスカッションをする彼だ。
「モニターみてたよ。
目付けられちゃってさ、あんなの合わせて頷いておけばよかったのにね。
最高に傑作だったよ」
「…………」
俺が言葉を返せなくなっていると、朱莉がつぶやいた。
「誰、この人。アンタの友達?」
「いや、違うんだけどなんて言うか……」
「だったらこんなヤツに頼む必要ないわよ、私……なんかこの人嫌い」