裏生徒会部+


凪さんは止めていた手をまた動かし、夕飯の支度を再開した。

切った野菜と水をお鍋に入れていく。

考えてみたけど、やっぱり凪さんの言った意味がわからない。


「会う資格がないってどういうことなの?」

「たいした理由ではありませんので、静音様がお気になさることはないですよ」

「でも、凪さんにとっては大事なことなんでしょ?だったら私にとっても大事なことだよ。だって私達はもう家族同然なんだもん」

「か…ぞく…」

「凪さんは私が困ってたり、悩んでたりしたらいつも助けてくれる。だから私も凪さんが困ってたり、悩んでるなら力になりたい」

「静音様…」

「まぁ私は凪さんみたいに完璧に出来るわけじゃないけど…。駄目…かな?」


初めて出会った時からずっと凪さんは私を助けてくれている。

なんでもそつなくこなしてしまう完璧な人。

私がそんな凪さんの力になれるかはわからない。

それでも困ってたり、悩んでたりしているなら一緒に解決したい。

大好きな家族だから。


「そんなことを言って頂けるなんて私は幸せ者ですね」


凪さんはお鍋に蓋をすると、此方を向いた。


「では、スープを煮込んでいる間、少し昔の話をしましょう」



< 15 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop