裏生徒会部+
凪さんは止めていた手をまた動かし、夕飯の支度を再開した。
切った野菜と水をお鍋に入れていく。
考えてみたけど、やっぱり凪さんの言った意味がわからない。
「会う資格がないってどういうことなの?」
「たいした理由ではありませんので、静音様がお気になさることはないですよ」
「でも、凪さんにとっては大事なことなんでしょ?だったら私にとっても大事なことだよ。だって私達はもう家族同然なんだもん」
「か…ぞく…」
「凪さんは私が困ってたり、悩んでたりしたらいつも助けてくれる。だから私も凪さんが困ってたり、悩んでるなら力になりたい」
「静音様…」
「まぁ私は凪さんみたいに完璧に出来るわけじゃないけど…。駄目…かな?」
初めて出会った時からずっと凪さんは私を助けてくれている。
なんでもそつなくこなしてしまう完璧な人。
私がそんな凪さんの力になれるかはわからない。
それでも困ってたり、悩んでたりしているなら一緒に解決したい。
大好きな家族だから。
「そんなことを言って頂けるなんて私は幸せ者ですね」
凪さんはお鍋に蓋をすると、此方を向いた。
「では、スープを煮込んでいる間、少し昔の話をしましょう」