裏生徒会部+
そして更に数年後。
いつきくんも王宮で働き始めたが、まだいつきくんは幼かったために凪さんと一緒に一くんのお世話係をしていた。
一くんはどうも昔から習い事や勉強が嫌いで、習い事や勉強をやらせようとすると、お城の中を逃げ回っていたらしい。
いつも追いかけるのはいつきくん。
同い年の2人は主従関係というよりは、兄弟や友人関係のほうがしっくりくるぐらい仲が良かった。
そのためか、走り回って遊んでいるような感じにも見えた。
「“王子!いい加減に逃げるのはやめて今日の課題くらいやってください!"」
「“いやだ!俺様は忙しいんだよ!"」
「“忙しいってどうせアニメ観たりゲームしたり漫画読んだりするだけでしょう!"」
「“だから忙しいって言ってんだろー!"」
その日もいつものように走り回る2人を凪さんは見守りつつ、仕事をしていた。
「“今日こそはぜってー逃げ切ってやるんだからな!"」
「“そんなこと出来ませって王子!前!"」
「“えっうわっ!?"」
「“王子!!"」
「“お二人とも!!"」
バルコニーから落ちる一くんといつきくんをなんとか抱きかかえ、凪さんは背中から下へと落ちた。