腹黒王太子の華麗なる策略
でも、なんでエッジウェアの国王がフィオナと一緒に私を襲うの?

それにこの森の奥にいるたくさんの兵……。

まさか奇襲?

そんな考えを巡らせていると、再びクリスが言葉を紡いだ。

「エッジウェアとは確か和平を結んだはず。なのに、どうして我がインヴァネスで騒ぎを起こすのか腑に落ちないのだが」

そんな皮肉を言ってクリスは、赤黒い光を跳ね除けた。

「……三年前から不思議に思っていた。お、お前のその力……どこで手に入れた?」

フィオナは息をゼーハー吐きながら、憎らしげにクリスを見る。

「それを知って俺に勝てるとでも?無駄な悪足掻きはしない方が身のためだぞ」

クリスは鼻で笑ってフィオナ達を挑発した。

「悪足掻きかどうか、やってみなければわかるまい?」
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