ミンジュンが私を溺愛すぎる件




そんな美沙をミンジュンは大きな体で優しく包み込んだ。


「僕を愛して応援してくれて、本当にありがとう。
もう俳優はやめてしまったけど、僕は幸せに暮らしているから安心して…

美沙さんは、僕の大切な人の大切な家族だから、僕のファンとかは抜きにして、僕は本当に美沙さんを愛しています。

だから、緊張しないで普通に接してください。
まずは、美沙さんと友達になりたいです…」


ミンジュンはそう言うと、美沙の背中をさすった。
すると、美沙はタオルで涙を拭いてミンジュンの顔をやっと見た。


「うちの詠美と何がどうなってこんな事になったのかは知らないけど…
詠美を選んでくれたミンジュンさんを、私は心から信用します。

それはどういう意味か分かる…?

詠美を大切にしてほしいって事です。
元スターとかお金持ちとかそういうのは全く関係ない。
詠美とお付き合いしている間は、詠美を大切にしてください。

どうか、よろしくお願いします…」


美沙はそれを言い終えると、何だか気持ちが晴れやかになった。


「ミンジュン、工房を見終わったら居間の方に来てね。
焼きたてのお煎餅を用意してるから。

本物のお煎餅を食べたら、病みつきになっちゃうよ」


美沙おばちゃんは、私さえまだ呼び捨てにしてないのに、いとも簡単にミンジュンって呼んでいる。

でも、ミンジュンは嬉しそうだ。
いつものちゃきちゃきに戻った美沙おばちゃんの事を目を細めて見ている。




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