ミンジュンが私を溺愛すぎる件
詠美は工房の方にいるミンジュンを呼んだ。
すると、ミンジュンは美沙に気付き、笑顔で歩み寄った。
美沙おばちゃんはミンジュンの顔を見た途端、しゃくりあげて泣き出した。
その様子を見ていたお父さんや職人さん達は、恥ずかしくて工房へ戻って行った。
詠美は美沙の異常な程の泣き具合にさっきの話を代わりに伝えようかと聞くと、美沙は詠美の手を握りうんと頷いた。
キョトンとしているミンジュンに、詠美は目配せしてから話し始めた。
「美沙おばちゃんからミンジュンさんに伝えたい事があるみたいで…
日本のミンジュンファンは、ミンジュンさんが突然表舞台からいなくなった悲しみを一生懸命乗り越えて、それでも、今でも愛して応援してるって。
美沙おばちゃんも大のミンジュンファンだったから、自分だけこんな風にミンジュンさんに会っていいのかなって戸惑ってるみたいなの…」
ミンジュンは詠美をチラッと見た。
詠美は深呼吸をしてからうんと頷く。
「じゃ、僕が…
日本のファンの代表として、美沙さんをハグしていいですか?」
美沙は詠美から渡されたタオルで顔を覆いながら、驚いたように立ち尽くしている。