ミンジュンが私を溺愛すぎる件



テヒは詠美が淹れたお茶を一口飲み、小さく息を吐いた。


「じゃ、あなたとミンジュンの出会いから教えてほしい。
何がどうなってこういう状況になったのか…

30歳過ぎの息子の色恋話に首を突っ込む母親ってどうかしてると思うかもしれないけど、でも、しょうがないでしょ?

息子が初めて真剣に好きになった女の子が、日本人の子なんだから」


詠美はテヒの直球の言葉に少し驚いたが、でも、それは想定内の事だった。
逆にこんなにストレートに聞いてくれた事が、詠美の中ではプラスに作用している。


「はい、全て正直に話します…」


詠美は包み隠さずにテヒに話した。
初めて空港で会うまで、自分のクライアントがミンジュンだという事を全く知らなかったというところから。

テヒは難しそうな顔をしたり微笑みをこぼしたり、まるで詠美の話を自分の事のように楽しんでいる。
詠美はテヒのその表情に救われながら、今の自分達の現状まで一気に話した。

全てを話し終えた詠美は、話しの終わりを告げるかわりにお茶をゆっくりと飲み干した。



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