ミンジュンが私を溺愛すぎる件
テヒョンは車を駐車場へ戻すため、詠美とテヒョンはそこで別れた。
お互いの携帯番号は教え合って。
詠美はスーツケースをボーイさんに持ってもらい、プレジデンシャルスウィートルームがある24階まで向かった。
24階までエレベーターは一度も止まらない。
他にお客様もいないし、不思議に思った詠美はボーイさんに素朴な疑問を投げかけた。
「あの… このエレベーターって…?」
ボーイさんは笑顔で頷きこう答えてくれた
「プレジデンシャルスウィートルームのお客様専用のエレベーターになります」
どおりで誰も乗ってないはず…
だって、この部屋に泊まっているのはミンジュンさんと私だけだから。
部屋に着いて呼び鈴を鳴らすと、中から鍵が自動で開いた。
詠美は大理石が敷き詰められている廊下に傷をつけるのが怖くて、スーツケースを持ち上げてダイニングルームへ向かう。
きっと、ミンジュンはそこで待っているはずだから。
「遅い!」
詠美がその広々としたダイニングに足を踏み入れると同時に、ミンジュンの低い声が響いた。