日だまりの雨
「今日で三日目ね。雨音くんの欠席」
全てを親友の弥生に話した。
わたしという存在が今の雨音を苦しめてしまうこと。
そして、雨音がわたしの手を再び求めてくれる時を待つって決めたこと。
それを聞いた弥生の第一声は、
「……本当にそれでいいの?」
何かを窺うような真剣な眼差しで言われたこの一言だった。
この時はまだ、気付いて居なかったんだ。
弥生の言葉の意味が……。
陽光くんの居ない昼休みのバスケットコートは物足りない。
それ以上に物足りないのは、主を失ったように静まり返った裏庭だ。
ここに一人で居たことは無い。
いつもそこには雨音が居たから。
わたしを迎え入れてくれる眼差しは温かくて、居心地が良かった。
罪悪感と偽善的な気持ちのわたしを知って尚、温かかった眼差しは……どうやったら戻るの?
気が付けば頬を涙が伝い、嗚咽を堪えて両手で口元を押さえていた。
待ってるなんて言い訳だ。
ホントは、どうしたら良いのかわからない。
傷付いた雨音に会うのが、怖いんだ……。