契約書は婚姻届
箸を置くと、明夫は席を立って茶の間に行き、テレビをつけた。
「あー、もう、よくわかんねー!
寝る!」
ガタン、乱暴に椅子を立つと洋太も自分の部屋に行ってしまい、ひとり残された朋香は深いため息を落とした。
……最後のごはんくらい、三人で仲良く食べたかったんだけどな。
残ったおかずにラップをし、冷蔵庫にしまう。
作った常備菜は冷蔵と冷凍にわけ、賞味期限やアレンジレシピを書いたメモを冷蔵庫に貼っておいた。
片づけを済ませると米をとぎ、明日の弁当の準備をする。
最後の弁当だから、ちゃんと入れたい。
部屋に戻るとスーツケースを出して身の回りのものを詰めていった。
なにを持って行っていいのかわからないが、足りないものはあとで取りに帰らせてもらえるのだろうか。
そんなことを考えると急に不安になってくる。
みんなの前では玉の輿だとか冗談めかして笑ってみせたが、不安がないわけじゃない。
反対に不安だらけだ。
でも、自分で決めたことだから。
朋香は自分に云い聞かせると、最後に家族の写真を入れてスーツケースを閉めた。
「あー、もう、よくわかんねー!
寝る!」
ガタン、乱暴に椅子を立つと洋太も自分の部屋に行ってしまい、ひとり残された朋香は深いため息を落とした。
……最後のごはんくらい、三人で仲良く食べたかったんだけどな。
残ったおかずにラップをし、冷蔵庫にしまう。
作った常備菜は冷蔵と冷凍にわけ、賞味期限やアレンジレシピを書いたメモを冷蔵庫に貼っておいた。
片づけを済ませると米をとぎ、明日の弁当の準備をする。
最後の弁当だから、ちゃんと入れたい。
部屋に戻るとスーツケースを出して身の回りのものを詰めていった。
なにを持って行っていいのかわからないが、足りないものはあとで取りに帰らせてもらえるのだろうか。
そんなことを考えると急に不安になってくる。
みんなの前では玉の輿だとか冗談めかして笑ってみせたが、不安がないわけじゃない。
反対に不安だらけだ。
でも、自分で決めたことだから。
朋香は自分に云い聞かせると、最後に家族の写真を入れてスーツケースを閉めた。