契約書は婚姻届
必死に止めようと顔を押さえてみるものの、その困難がますます燃えるのか尚一郎は止まらない。
「……こほん。
そろそろよさないか、尚一郎」
小さく咳払いをした尚恭は、目のやり場に困るのか視線が外れていた。
犬飼は人の悪い顔でニヤニヤ笑っているし、加賀は窓の外を見ている。
恥ずかしくて恥ずかしくて、朋香は身が縮む思いがした。
「私の仕事はこれで終わりだ。
ついでに、何社か付き合いのある会社に挨拶して帰るがな。
あとは好きにするがいい」
困ったように笑う尚恭に、尚一郎の膝の上というとんでもない体勢だがそれでも、朋香は姿勢を正す。
「本当にいろいろと、ありがとうございました」
「……私は別に、礼を云うつもりはないので」
ふて腐れるかのようにふぃっと視線を逸らす尚一郎にかちんときた。
達之助から暴行を受けようとした朋香を助けてくれたのは尚恭だし、その後もずっと朋香を守り続けてくれた.
「……こほん。
そろそろよさないか、尚一郎」
小さく咳払いをした尚恭は、目のやり場に困るのか視線が外れていた。
犬飼は人の悪い顔でニヤニヤ笑っているし、加賀は窓の外を見ている。
恥ずかしくて恥ずかしくて、朋香は身が縮む思いがした。
「私の仕事はこれで終わりだ。
ついでに、何社か付き合いのある会社に挨拶して帰るがな。
あとは好きにするがいい」
困ったように笑う尚恭に、尚一郎の膝の上というとんでもない体勢だがそれでも、朋香は姿勢を正す。
「本当にいろいろと、ありがとうございました」
「……私は別に、礼を云うつもりはないので」
ふて腐れるかのようにふぃっと視線を逸らす尚一郎にかちんときた。
達之助から暴行を受けようとした朋香を助けてくれたのは尚恭だし、その後もずっと朋香を守り続けてくれた.