契約書は婚姻届
「我々は若園製作所に騙されたんです。
いわば、被害者です」
コメンテーターに質問され、大仰に頷く川澄に虫酸が走る。
以前、契約打ち切りの噂が立ったとき、確かめに行った朋香たちにそれはないと断言したのは川澄だ。
しかしその後、裏切るかのように契約打ち切りの通告が来た。
それを取り消すために朋香は尚一郎と結婚したのだ。
「データ偽装はいつからだと思われますか」
「かなり前からだと思います。
一度、製品が基準にあわないので契約をやめると云ったのですが、その後、改善したと急にあうものを出してきまして。
思えば、そのころからやっていたのではないかと」
若園製作所の技術は超一流だ。
尚一郎だって潰すことにならなくてよかったと云っていた。
そんな粗末なこと、するはずがない。
したり顔でしゃべる司会者と川澄にいたたまれなくなってすぐに電源を切った。
携帯を手にもう一度、尚一郎にかけてみるが、呼び出し音すらならない。
「……どういうこと、なんだろ」
いわば、被害者です」
コメンテーターに質問され、大仰に頷く川澄に虫酸が走る。
以前、契約打ち切りの噂が立ったとき、確かめに行った朋香たちにそれはないと断言したのは川澄だ。
しかしその後、裏切るかのように契約打ち切りの通告が来た。
それを取り消すために朋香は尚一郎と結婚したのだ。
「データ偽装はいつからだと思われますか」
「かなり前からだと思います。
一度、製品が基準にあわないので契約をやめると云ったのですが、その後、改善したと急にあうものを出してきまして。
思えば、そのころからやっていたのではないかと」
若園製作所の技術は超一流だ。
尚一郎だって潰すことにならなくてよかったと云っていた。
そんな粗末なこと、するはずがない。
したり顔でしゃべる司会者と川澄にいたたまれなくなってすぐに電源を切った。
携帯を手にもう一度、尚一郎にかけてみるが、呼び出し音すらならない。
「……どういうこと、なんだろ」