契約書は婚姻届
相変わらずの急発進と急ブレーキを繰り返す運転にぐったり疲れて着いた先は一度、拉致されたアウトレットモールだった。

「朋香、これ着てみて」

「はーい」

前回と違い、怯えることもなく試着室に入って試着する。
外ではやはり、店員が侑岐に振り回されているようだ。

「朋香、開けるわよ。
……うん、なかなか似合ってる。
それにしても、少し痩せたんじゃないの?」

「そ、そうですか?」

自分ではわからないが、そうなのだろうか。
そういえば尚一郎の屋敷で日課だった、三時の高カロリーケーキはなくなったのでその分、痩せたのかもしれない。

「ウエスト、私の手が入っちゃうわ。
胸だって……」

「ちょっ、侑岐さん!」

やわやわと後ろから胸を揉む侑岐に慌ててしまう。
赤くなった朋香に侑岐はにやりと笑うと手を離した。
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