女人天国
「ちゃん」付けで呼ばれるなんて何年ぶりだろう。

気持ち悪くて吐き気がした。

「今からバレーするんだろ?俺らも混ぜてよ」

もう一人の黒髪で赤い水着の男がゆうきの肩に手をかける。

「嫌」

冷たく言い放ち、男の手を払いのける。

「何で?楽しそうだよ」

そう答えたのは由良。

余計なことは言わないで黙っていてほしかったが、もう遅い。

男達は目を光らせた。


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