女人天国
「仕方ない。俺も戻るか」

「ゆうきが素直に帰るとは思えないね」

あっさり諦めようとするゆうきに訝しげな目を送る。

「でもこんなボディーガードがついてたら無理でしょ」

「俺がトイレに行ってる隙に入るつもり?」

「何言ってるのさ?ここはオートロック。いくら俺でも無理だよ」

お手上げのポーズをゆうきがとる。

「そりゃそうだな」

納得した瑞生。

「ほら。こうすれば誰も入れない」

ゆうきは瑞生を退かし、ドアを閉めた。

「さっさと帰れよ」

そう言い残し、瑞生はその場を去っていった。
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