大剣のエーテル

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「さっ!着いたよ、ノアちゃん。人が多いから、はぐれないでね。」


汽笛の音で停車した駅は、赤いレンガで造られたクラシカルな場所だった。

今まで見てきた町とはまた違う、都会的な雰囲気が漂っている。

素朴な“町”ではなく、いかにも“街”という感じだ。

物珍しさにきょろきょろしていると、私の視界に大きな建物が映った。

シンプルなデザインで街の中心部にそびえ立つその建物は、異様なほどの存在感を放っている。


「ランバート。あの建物は、何?」


私の声に「ん…?」と、かがんで耳を傾けたランバートは、私の視線の先を見て答える。


「あぁ。あれは、“レガリア”の本部だよ。エーテルとは別の治安維持組織でね。いわば“民間警察”
って感じかな。」


(“レガリア”、かぁ…。本部はあんなに大きな建物なんだ?)


感心して眺めていると、駅の掲示板にたくさんの張り紙がしてあるのが目にとまった。


“wanted 爆弾魔 逃走中!”


(“爆弾魔”?なんだか物騒だな…。)


つい、歩きながら張り紙に見入っていると、イヴァンさんが、くいっ、と私の腕を引いた。


「おい、前見て歩け。転ぶぞ。」


(!あ、危ない危ない…。気をつけなきゃ。)


駅の人混みを抜けて、私たちは街へと足を踏み入れた。

そこは、西洋風のランプが連なるレンガ通りで、綺麗な街並みに心が躍る。

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