大剣のエーテル
(…そうだったんだ。これからあの2人が報われるといいな。)
するとその時。
ランバートが私をちらり、と見て言った。
「ねぇ、ノアちゃん。」
「?なに?」
「その指輪、ちょっと貸してよ。」
私は、きょとん、と彼を見つめる。
そして、おずおずとランバートに指輪を渡した。
彼はじぃっ、と指輪を睨みつけている。
(…?)
少し様子の変わったランバートを見つめていると、彼は指輪へ視線を向けたまま口を開いた。
「ねぇ、ノアちゃん。お願いがあるんだけど。」
「なあに?」
すると、ランバートは私の予想を上回る問いを口にした。
「この指輪、今すぐ投げ捨てていい?」
「えっ?!」
さらり、と聞かれた言葉に、つい声が出る。
ランバートは相変わらず指輪を見つめながら言葉を続けた。
「いらなくなった指輪を海に投げるシーンとか、よくドラマとかであるでしょ?やってみたかったんだよね。この指輪はもう魔力なんて宿ってないし。捨てるには絶好のタイミングだよ。」
つらつらと理由を述べ始めるランバート。
私は、まばたきをしながら彼を見つめる。
「これ、よりにもよってフォーゼルからもらった指輪でしょ?あいつがずーっとつけてたやつだし。ノアちゃんの魔力が宿ってた大事な指輪だって分かってるけどさあ…」
私は、あることに気がついて、はっ!とした。
その心当たりは、どこか甘くてくすぐったい。
私は、拗ねたように眉を寄せるランバートに向かって尋ねる。
「もしかして、それって“やきもち”…?」
「!!」