2度目のFirst Love
家を出てから時間はあっという間に過ぎていった。


言われるがまま慌ただしく動いているからか、早くもいっぱいいっぱい。


というか、当たり前だけど私以外はちゃんとしたモデルさんでオーラが違う。


場違い。


なんで引き受けちゃったんだろう。


もー帰りたい。



「ココちゃんかーわーいぃい!!」



_グキッ。


く、首が……。


キーちゃんに勢いよく抱きつかれた。


周りをよく見て!


そんな事思ってくれてるのキーちゃんだけだよ!!



「あ、噂のココちゃん?」



噂の?


というかこの人誰…?



「そ! 可愛いっしょ? 手ぇ出したら許さねーから」

「もーキーちゃん! 恥ずかしい!」

「あはははっ! お前キャラ崩壊ヤバ!」



そう言って格好良さと色気を併せ持つ彼は笑った。



「キャラとかねーし」

「ツンツンキャラじゃん」



そうなの?


ツンツン……私の知ってるキーちゃんとは結びつかない言葉だ。



「初めまして。 吉良(きら)の幼馴染みで颯汰(そうた)です」

「そうなの!? 初めまして。キーちゃんの従兄弟の心です。 キーちゃんと幼馴染みって事はうーちゃんとも幼馴染みって事だよね?」

「そうだよ。 俺一人っ子だから、右京にぃの事は本当の兄ちゃんみたいに思ってんだよね」





< 17 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop