この愛、スイーツ以上
笑顔で座る虎太さんの前に、私たちは並んで座る。お互いが触れることのないよう距離はあいている。
「吉川さんが保留にした理由はなに?」
「それは兄さんが聞くことじゃないだろ? 由梨なりの理由があるから保留にしたんだし、俺は返事を急いでいないんだから」
「そうのんびりはしない方がいいんじゃないかな? 見合い話もいらいろ来ているんだろ?」
ええっ! 見合い話?
予想もしていないことを聞かされて、副社長の顔を見る。彼はこちらに一瞬だけ視線を向けて、またすぐ虎太さんと向き合う。
「なんでそう余計な事をいうかな。見合いは断っているよ」
「まあ、吉川さんの気持ちが決まるまではしばらく見合いは止めておくと母さんは言ってるみたいだけどね」
私の気持ちが決まるまで……待つからと真由美さんも言ってくれたけど、そんなに時間は伸ばせないのかも。
お見合い相手の方にも迷惑がかかってしまう。
「じゃあ、聞き方を変えるかな。吉川さん、涼太が君以外の人と結婚するとなったらどうする?」
「えっ? どうする……ですか?」
虎太さんは私の返事に大きく頷く。
「吉川さんが保留にした理由はなに?」
「それは兄さんが聞くことじゃないだろ? 由梨なりの理由があるから保留にしたんだし、俺は返事を急いでいないんだから」
「そうのんびりはしない方がいいんじゃないかな? 見合い話もいらいろ来ているんだろ?」
ええっ! 見合い話?
予想もしていないことを聞かされて、副社長の顔を見る。彼はこちらに一瞬だけ視線を向けて、またすぐ虎太さんと向き合う。
「なんでそう余計な事をいうかな。見合いは断っているよ」
「まあ、吉川さんの気持ちが決まるまではしばらく見合いは止めておくと母さんは言ってるみたいだけどね」
私の気持ちが決まるまで……待つからと真由美さんも言ってくれたけど、そんなに時間は伸ばせないのかも。
お見合い相手の方にも迷惑がかかってしまう。
「じゃあ、聞き方を変えるかな。吉川さん、涼太が君以外の人と結婚するとなったらどうする?」
「えっ? どうする……ですか?」
虎太さんは私の返事に大きく頷く。