俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
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「なにその両手いっぱいの紙袋は」

「なにって……誕生日だったから」

高校二年の冬。

その日は俺の誕生日で、朝から気が滅入るくらいたくさんの女子生徒に捕まっては、次々とプレゼントを押しつけられた。
一年のときの誕生日に、嫌な顔をせず笑顔で受け取ったのが悪かった。翌年には、その人とものの量が倍に増えた。

莉依は他校だったため、直接受け取っている場面を見たわけではない。
けれど、帰りがけ、家の近くの路上で、両手いっぱいの紙袋を抱えた俺を見た莉依は、あからさまに嫌な顔をした。

「よかったわね。いっぱいプレゼントがもらえて。どうせみんな女の子からもらったんでしょ」

つん、と分かりやすくそっぽを向く制服姿の莉依。彼女もちょうど高校から帰ってきたところらしい。

その拗ねた様子は、もしかして嫉妬だろうか。ちょっとだけ心が浮き足立つ。
……いや、単純な彼女のことだ。本当にプレゼントの量が羨ましくてふてくされただけかもしれない。

浮付いた心がしゅんと落ち着きを取り戻した。
ぴぅぅと木枯らしが吹いて、身も心もキンとした冷気で満たされる。
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