俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
「なら、くれるか?」

「なにを?」

「お前を」

「へ?」

裏返った声を完全に無視して、大河は私の手を掴むと自分のもとへと引き寄せた。
勢いあまってソファに座る大河の足もとに飛び込んだ私をすくいあげ、自分の膝へとのせ、うしろから腕を回す。

ぎゅっと強く抱きしめられて、背中から伝わってくるのは大河の体温。

「どうしちゃったの……?」

鼓動が高鳴ると同時に不信感が押し寄せてきた。
今は泣いているわけではないし、慰めてもらいたいわけでもないのに、なぜこんなことをするのだろう。
なんにせよ、私の体が緊張でガチガチに固まっていることだけは確かだ。

大河のため息が、私の首筋をふわりと掠めた。

「ずっとそばにいるのに、なにもさせてもらえない俺の身にもなれ」

驚いて振り返ると、甘くトロンとした瞳が私をじっと見つめていて、そのあまりの艶やかさに意識が遠くなった。

「こんなにわかりやすく態度で示してんのに、どうしてお前はなびかないんだ?」

「あ、あの……」

「毎日平然と勉強して。少しくらい意識しろよ」

こめかみの辺りに唇を添わされ、その柔らかな感触が私の触覚を痺れさせる。

「た、大河……?」

「そろそろ、我慢の限界だろ」

大河が私の体ごとソファに転がった。弾性の強い革のクッションに体を押しつけられ、大河の上半身が影とともにのしかかってくる。
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