俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
微妙な気分になってしまった私と同じく、大河も居心地の悪そうな顔をしている。彼女の話題については、触れられたくなかったのかもしれない。
「……あー、その……莉依の運命が決まる就職試験の結果発表は、水曜っつってたっけ?」
都合の悪い話を逸らすみたいに、大河が切り出した。
私が頷くと、大河はマグカップのコーヒーを飲み干して、ショルダーバッグ片手に立ち上がった。
「水曜、ちゃんと俺にも結果報告しろよ。じゃ、俺、そろそろ帰るな」
「もう帰っちゃうの? きたばっかりなのに」
「悪い。これから仕事なんだわ」
ペロッと舌を出して悪びれる大河。仮にも社長様なんだ、きっと忙しいに違いない。
ひらひらと手を振って、さっさと私の部屋を出て行ってしまった。
「待っ……」
私が追いかけて廊下に出る頃には、すでに彼は階段を半分くらい降りていて、リビングにいる母に「お邪魔しましたー」なんて声をかけていた。
階段の上から一階に顔を出す私に向けて、大河はまるでひまわりが咲いたようなはつらつとした笑顔で大きく手を振る。
「じゃあな! 再就職、頑張れよ!」
それだけ告げて、彼は玄関を出ていってしまった。
勝手に上がり込んで勝手に引っかきまわして勝手に去っていってしまう。まるで台風のようなやつだ。
昔からそうだった。いつも大河は輪の中心にいて、トラブルメイカーで、気がつくと周りには人だかりができている。
その人だかりの中心に私はいた。いつだって大河は、私を一番親しい友人として、幼なじみとして、特別扱いしてくれた。
でも、今、彼の特別は私じゃない。
彼女、いたんだなぁ……。
お土産のポーチとともに、もやもやとした感覚だけが私の手もとに残された。
「……あー、その……莉依の運命が決まる就職試験の結果発表は、水曜っつってたっけ?」
都合の悪い話を逸らすみたいに、大河が切り出した。
私が頷くと、大河はマグカップのコーヒーを飲み干して、ショルダーバッグ片手に立ち上がった。
「水曜、ちゃんと俺にも結果報告しろよ。じゃ、俺、そろそろ帰るな」
「もう帰っちゃうの? きたばっかりなのに」
「悪い。これから仕事なんだわ」
ペロッと舌を出して悪びれる大河。仮にも社長様なんだ、きっと忙しいに違いない。
ひらひらと手を振って、さっさと私の部屋を出て行ってしまった。
「待っ……」
私が追いかけて廊下に出る頃には、すでに彼は階段を半分くらい降りていて、リビングにいる母に「お邪魔しましたー」なんて声をかけていた。
階段の上から一階に顔を出す私に向けて、大河はまるでひまわりが咲いたようなはつらつとした笑顔で大きく手を振る。
「じゃあな! 再就職、頑張れよ!」
それだけ告げて、彼は玄関を出ていってしまった。
勝手に上がり込んで勝手に引っかきまわして勝手に去っていってしまう。まるで台風のようなやつだ。
昔からそうだった。いつも大河は輪の中心にいて、トラブルメイカーで、気がつくと周りには人だかりができている。
その人だかりの中心に私はいた。いつだって大河は、私を一番親しい友人として、幼なじみとして、特別扱いしてくれた。
でも、今、彼の特別は私じゃない。
彼女、いたんだなぁ……。
お土産のポーチとともに、もやもやとした感覚だけが私の手もとに残された。