幼なじみの溺愛が危険すぎる。 〜中学時代〜
お弁当を食べ終えて

一通りのアトラクションを乗り終えた頃には
日も暮れ始め、

あたりは茜色に染まっていた。


「玲音! あとひとつ乗って帰ろうよ!
なににする? 」


「あれがいい」



りりちゃんに聞かれて、

迷わず観覧車を指さした。



観覧車の中でりりちゃんと向かい合わせに座る。


りりちゃんの背後では、

刻々と暮れていく夕闇に夜景が輝きはじめている。



乗り込んだ観覧車にはカップルシートのプレートがぶら下がっていた。


「ねぇ、ねぇ、玲音、カップルシートってなにが違うんだろうね?

カーテンがあるんだね?なんのためだろうね。

まぶしいからかな?」


「そうだね…」


「あ、玲音、あれ、うちの学校じゃない?」


はしゃいでるりりちゃんをドキドキした想いで見つめる。



輝きはじめた夜景を見て

りりちゃんが満面の笑みを浮かべて嬉しそうにしている。
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