先生、ボクを飼ってよ


私が集合場所に到着したのは、二十分前。


まだ誰も来ていなかった。



「お姉さん、一人?」



すると、同い年くらいの男の人が三人、固まって話しかけてきた。



これは、ナンパ……なわけない。



そんな目的で、私に話しかけてくる人がいるわけない。



「おい、向こうにもっと可愛い女がいるぞ」



どう撃退しようか考えていたら、そんな言葉が聞こえてきた。



どうやら、私以上の子を見つけたらしい。



私はなんとなく、どんな子か気になって、男たちと一緒にそのほうを見る。



そこには、浴衣を着た佐伯さんが一人で、おぼつかない足取りで歩いていた。



確かに可愛いけど、佐伯さんが……


被害に……



「あたし、あんたたちみたいなクズに構ってる暇、ないんだけど」



助けに行くより先に、男が声をかけていたらしい。


そして、佐伯さんは見事に相手を挑発した。
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