先生、ボクを飼ってよ
「あれ、繭? 繭じゃん! 久しぶりだねー!」
すると、背後から高校時代の友人、七海に声をかけられた。
後ろには懐かしいメンバーが揃ってる。
……失敗した。
ここは地元。
こうなることを予想しなかった、自分が悪い。
私は思わず、瑞貴君の手から逃げた。
瑞貴君が少し残念そうにしたけど、今は気にしていられない。
「久しぶり、だね」
私は瑞貴君を隠すように前に立ったけど、無意味だった。
声をかけてきた七海は、後ろをのぞき込む。
「ん? んんん? その可愛い男の子は、繭の新しい恋人かな? 藤とは別れたのかな?」
にやにやとしながら言われた。
私は頭を抱える。
……余計なことを。
瑞貴君には、知られたくなかったのに。