さよなら、嘘つき君。



彼が”成瀬玲”なのだと、すぐにわかった。


そして、彼がなぜ有名なのかも気づいたのだった。


『じゃあ今日はみんなであそぼ。俺、喧嘩とか嫌いだから、言い合いとかしないでよ、ね?』


今まで女の子に囲まれて、なかなか顔が見えなかった中心人物の顔が、優しい声とともに姿を現す。


――ドキッ


――いや、ドキって何?!全然ときめいたりとかはしてない。


あまりにも彼の顔が綺麗で、自分の意識とは関係なく、少し胸が高鳴った気がした。白い肌に、鼻はスッと通っていて、目は二重で少し切れ長で、とにかく綺麗な顔をしている。






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