私、それでもあなたが好きなんです!~悩みの種は好きな人~
「べ、別に……なんとも」

「ふぅん、今だって石堂さんのこと目で追ってたのに? いつも石堂さんのこと見てるよね?」

怜奈は口元を歪めながら言い迫ってきて、私はつい目を泳がせてしまった。

「そ、それは……石堂さんの技術を見て習おうかと思ってるだけだって」

変に動揺するとますます怪しまれてしまう。なかなか勘の鋭い怜奈に努めて平静を装う。

「そういえば、石堂さんって相当金持ちの息子らしいよ?」

「え?」

口も悪いし態度も悪い。けれど、どことなく上品な所作を見ていると、育ちの良さが窺えるのは確かだ。実はどこぞの御曹司だったとしてもわかる気がする。

「前さ、夜に店が終わって黒光りしてる車でお迎えが来てるの見ちゃってさ、ドアだって開けてもらってたんだよ~それって金持ちの証拠じゃない?」

怜奈が小声で私に耳打ちするように言う。すると。
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