私、それでもあなたが好きなんです!~悩みの種は好きな人~
「あなたがここへ来た理由は?」
俺が静かにそう尋ねると、彼女はバッグからごそごそとなにか取り出して言った。
「あの、今日ここへ来たのは……実は、石堂さんに渡したいものがあって……」
「渡したいもの……?」
「これです」
応接室テーブルの上にそっと置かれたのは、小型のICレコーダーだった。意外なものを出されて、俺も目を丸くしてしまった。
「これは……?」
「中身を聞いてもらえればわかります。先日の一ノ宮と母の会話なんですけど……」
俺は戸惑うことなくICレコーダーを手にし、再生ボタンを押した。
なるほど……一ノ宮も油断したな――。
再生された内容を確認すると、一ノ宮とおそらくその妻との怪しい会話だった。今まで誰も掴めなかった決定的な証拠に、俺は思わず口元が緩んでしまった。
「一ノ宮が先日、参加したパーティーに、石堂会長もいらっしゃってて、その時に……お見合いの話を持ちかけたみたいです。一ノ宮がそう言ってました」
まったく、親父の警戒心の薄さにはほとほと呆れてしまう。一ノ宮がそう言い寄ってきた時に、ピンとくればいいものを、やすやすと話を受けてしまうなんて。
「こちら、受け取っても?」
俺はちらりと彼女の様子を窺って尋ねた。
俺が静かにそう尋ねると、彼女はバッグからごそごそとなにか取り出して言った。
「あの、今日ここへ来たのは……実は、石堂さんに渡したいものがあって……」
「渡したいもの……?」
「これです」
応接室テーブルの上にそっと置かれたのは、小型のICレコーダーだった。意外なものを出されて、俺も目を丸くしてしまった。
「これは……?」
「中身を聞いてもらえればわかります。先日の一ノ宮と母の会話なんですけど……」
俺は戸惑うことなくICレコーダーを手にし、再生ボタンを押した。
なるほど……一ノ宮も油断したな――。
再生された内容を確認すると、一ノ宮とおそらくその妻との怪しい会話だった。今まで誰も掴めなかった決定的な証拠に、俺は思わず口元が緩んでしまった。
「一ノ宮が先日、参加したパーティーに、石堂会長もいらっしゃってて、その時に……お見合いの話を持ちかけたみたいです。一ノ宮がそう言ってました」
まったく、親父の警戒心の薄さにはほとほと呆れてしまう。一ノ宮がそう言い寄ってきた時に、ピンとくればいいものを、やすやすと話を受けてしまうなんて。
「こちら、受け取っても?」
俺はちらりと彼女の様子を窺って尋ねた。