悪役令嬢の華麗なる王宮物語~ヤられる前にヤるのが仁義です~
上手に身分を隠して会話する彼に老人は頷いて、それからその視線が私に向いた。
「今日は見かけん嬢ちゃんを連れておるの。どなたかな?」
肩を震わせて片足を引いたのは、なんと答えていいのかわからなかったからだ。
使用人以外の庶民とは、これまでに会話したことがなく、王太子のように上手に素性を隠して話せる自信もない。
口を開いた途端に貴族だとばれてしまいそうな気がしていたら、私の腰に彼の腕が回されて、下げた足を戻された。
「俺の妻のオリビアです。恥ずかしがり屋の口下手で、勘弁してやってください」
妻だと紹介されて、「えっ」と声をあげて彼を見た。
すると話を合わせてというようにウインクを返される。
動揺しながらも会釈だけすると、皺だらけの手で顎髭をしごく老人は、またホッホと笑った。
「そうかい。べっぴんな嫁さんをもらってよかったな。子供がたくさんできるといいの」
こ、子供!? まだ未婚の身なのに、そんな話をされると恥ずかしいわ。
顔が赤くなっていないかと心配になり、思わず頬に手をあてる。
困らされる私を救ってくれたのは、後ろに立つグラハムさんだったが、「レオン、早く行かないと時間がなくなる」と、今度はその言葉遣いに面食らう。
「今日は見かけん嬢ちゃんを連れておるの。どなたかな?」
肩を震わせて片足を引いたのは、なんと答えていいのかわからなかったからだ。
使用人以外の庶民とは、これまでに会話したことがなく、王太子のように上手に素性を隠して話せる自信もない。
口を開いた途端に貴族だとばれてしまいそうな気がしていたら、私の腰に彼の腕が回されて、下げた足を戻された。
「俺の妻のオリビアです。恥ずかしがり屋の口下手で、勘弁してやってください」
妻だと紹介されて、「えっ」と声をあげて彼を見た。
すると話を合わせてというようにウインクを返される。
動揺しながらも会釈だけすると、皺だらけの手で顎髭をしごく老人は、またホッホと笑った。
「そうかい。べっぴんな嫁さんをもらってよかったな。子供がたくさんできるといいの」
こ、子供!? まだ未婚の身なのに、そんな話をされると恥ずかしいわ。
顔が赤くなっていないかと心配になり、思わず頬に手をあてる。
困らされる私を救ってくれたのは、後ろに立つグラハムさんだったが、「レオン、早く行かないと時間がなくなる」と、今度はその言葉遣いに面食らう。